墓は墓石と付属施設から成り立っています。墓の構成は、宗教や宗派によって当然異なりますが、カロート、花立て、水鉢、香炉・香立て、拝石、塔婆立て、境界石・外柵は、仏式の墓で最低限必要なものです。
仏教の教えでは、お墓は建てただけでは、ただの石にすぎないとされています。そこで開眼法要を行い、お墓に「お魂入れ」をすることで、仏の魂が墓石に入り、ただの石から仏塔になるのです。日本で初めての開眼法要は、752年に行われた東大寺の大仏開眼会といわれ、現在では地方によって開眼供養、入魂式、性根入れなどと呼ばれています。
開眼法要は僧侶のほかに、親族にも参列してもらいます。法要の前にお墓の周りの雑草やごみを掃除し、墓石も清めます。花立てや燭台は備え付けものではなく、別に用意し、墓前に供え物をします。地域によっては両隣のお墓にも、お供えをするところがあるので、石材業者に聞いてみましょう。
僧侶に開眼の法要をしてもらった後は、参列者全員で会食をします。寺院や墓地の施設、近くの料理屋などで会場を手配し、僧侶には上座に座ってもらいます。会食を省く場合は、折り詰め弁当などを用意するといいでしょう。

仏教では納骨時に行う儀式を納骨法要といいます。新しくお墓の建て方場合には、納骨法要は開眼法要を兼ねた形で行われ、既に先祖を祀っているお墓や生前に建てたお墓に納骨する場合は、納骨法要のみを行います。
納骨式はあまり大げさにはせず、故人の近親者や親戚のみで行いましょう。納骨時に拝石やカロートを動かしたりするので、事前に墓地の管理者や石材業者に連絡し、準備してもらう必要があります。
納骨式当日は、遺骨、遺影、位牌とともに「埋葬許可証」(※注1)、「墓地の使用許可証」、印鑑の持参を忘れずに。墓前の供え物には故人の好物も加えます。遺骨は故人の配偶者か、故人ともっとも血縁の深い人が運ぶのが一般的です。施主または遺族代表が遺骨(骨壷)をカロートに納め、読経、焼香して供養します。三回忌くらいまでの納骨では、喪服を着用するのが無難です。平服の場合は地味なものにしましょう。
※注1:火葬の際、市区町村役所から交付された「火葬許可証」を火葬場に提出すると、火葬終了後に記入押印したものが返却される。これを埋葬許可証という。